日本における効果的な採用プロセスの構築

March 16, 2023

小さな面積でありながら、世界第3位のGDPを誇る島国です。経済規模が大きく安定しており、品質と革新性に定評があることから、外資系企業が日本への進出を希望する理由は容易に想像できます。しかし日本では、たとえ有名な大企業であっても採用に関しては課題を抱えているのです。

日本企業との人材採用の競争に加え、日本での採用を考えている外資系企業は、日本ならではの労働慣行、労働文化、従業員の態度など、様々なことに対応していかなければなりません。これらに対応していくことは非常に難しく思えますが、日本の経済やビジネス環境は、蔑ろにできないほど多くの機会を提供しています。

ビジネスの可能性を引き出し、グローバルに展開していくために日本での人材採用について知っておくべきポイントを紹介します。

日本で採用する前に知っておくべきこと

採用活動を始める前、また採用活動を計画する前に、日本の雇用実態についてリサーチすることが重要です。具体的な雇用法や規制はオンラインで簡単に調べることができますが、労働動向や労働文化、ビジネスマナーの複雑さを理解することは、インターネットサーチだけではカバーできません。

例えば、日本では終身雇用が一般的です。企業は、大学生や若手社会人を採用する手段として就職説明会を利用し、早い段階で興味を持たせます。そして、新卒者を採用し、専門的な技術や知識を教養し、時間をかけて育てていくのです。

ここでは、日本での採用活動において重要な3つのポイントについて見ていきましょう。

1. 年齢層

IndexMundiによると、日本は世界で最も高齢者人口の多い国の一つであり、国民の約30%が65歳以上であることが分かっています。人口の大部分が定年退職を迎えるため、日本での採用を検討している企業は、今後ますます大きな課題に直面することになるでしょう。

本来であれば、このような労働力は若い世代に取って代わられるはずですが、日本は長年の少子化の影響で労働市場は縮小の一途を辿っています。この問題を克服するためには、初めて就職活動をする学生や若手社会人を対象とした採用活動や企業ブランディングが必要です。

2. 労働力不足

少子高齢化の結果、日本では人手不足が深刻化しています。女性や高齢者の社会進出が進む一方で、日本企業は必要な人材の確保に苦慮しています。ロイター通信によると、多くの企業は現在、新しい労働者を惹きつけ、慢性的な人材不足を緩和するために賃金を引き上げています。

3. 文化の違い

人材採用競争の厳しさ以外で、本での採用活動を阻む最大の障壁は、文化の違いを学ばなければならないことでしょう。例えば、日本の平均的な求職者は、企業の選択・変更に関してより保守的で慎重になりがちです。求職者の多くは外資系の中小企業で働くリスクを冒すより、日本の有名企業の内定を取るでしょう。また、頻繁に転職することへの偏見もあります。その結果、多くの求人が実務経験のない新卒者に回ってきます。一方、就職した人は、生涯同じ会社に勤め続ける傾向があります。

日米の採用の違い

日本独自の文化、人口統計、従業員規則により、日本での採用活動は米国とは大きく異なります。例えば日本では、たとえパフォーマンスに問題があったとしても、実際に従業員を解雇することは難し

く、企業側が “自由に “解雇することができません。日本では仕事を重視する文化があり、その会社に一生を捧げる人が多いからです。

これは、日本における「新卒採用」の概念と結びついています。面接や選考を通過した社員は、生涯に渡ってその会社に在籍することが比較的多くみられます。日本企業の新卒採用は雇用の安定性が高いですが、外資系企業では転職が当たり前という風潮もあり、終身雇用という考え方は否定されることもあります。

一般的に、日本の労働市場は受動的な候補者の割合が多いと言われています。米国の社員が常に次のより良いポジションを求めているのに対し、日本人の平均的な関心は、自身と家族の安定に寄せられています。その結果、求職者を見つけることが難しくなっています。では企業はどのようにしてこれらの障害を乗り越えればよいのでしょうか。

日本での採用を成功させるために必要なこととは？

日本で優秀な人材を採用する場合企業が最も重視すべきなのは、魅力的な企業ブランディングとメッセージングです。日本人は日本企業からの内定をより受け入れやすいので、情報を発信するだけでなく、応募者を惹きつけられるようなイメージを宣伝する効果的な方法が必要となります。

まずは求人広告を作成し、掲載することから始めましょう。日本人は欧米では主流となっているソーシャルメディアを利用して就職先を探すことはあまりありません。代わりに、人気のあるインターネット上の求人サイトに求人情報を掲載したり、就職フェアに参加したり、大学生や若手社会人に響く採用活動を心掛けましょう。

また、日本における優秀な人材の確保について豊富な知識と経験を持つRPOサービス・プロバイダーと提携することも効果的です。

日本におけるRPOの現状

RPOは、信頼できるビジネス・パートナーに採用プロセスの一部、または全てを委託することができます。日本での新拠点開設や、外資系企業での日本人採用など、RPOは地域に関する深い知識と専門性で、お客様の採用活動をサポートします。お客様のビジネスと完全に統合されたパートナーとして、あらゆるポジションに質の高い候補者を提供するためのプロアクティブな人材採用プロセスをお客様と共に開発します。

Envisionは、優れた成果をもたらす柔軟な人材採用ソリューションに特化した、日本の大手RPO企業です。日本における採用プロセスのアウトソーシングについて詳しく知りたい方は、当社までご連絡ください。